上越市高田の雁木通りにおけるストリートファニチャーが通行人に与える影響
学科・領域
建築・環境デザイン学科
コース
建築・インテリアコース
指導教員
羽原 康成
卒業年度
2022年度
コロナ禍になり、自宅から近く密になりにくい屋外空間が求められている。
ウィズコロナ時代において日常生活の一部として屋外空間を快適にしていくべきと言われている。
そこで私は、ストリートの充実に着目し、ストリートファニチャーの提案をする。
アンケート調査では、大町五丁目の住民を対象に実施し、町内会の協力を得て配布・回収した。
アンケート結果から、雁木のメリットとして雁木が町の結束の要因であることや、
デメリットとして防犯や夜道に対する不安といった実態が把握できた。
雁木通りは暗く、さらにでこぼこしていて歩行が困難だ。
そのため、足元灯となる行灯を設置し、安全な歩行空間とする。
それがだんだんと増えていくことで、防犯対策にもなり、安全でより快適な雁木通りになると考える。
この行灯の制作を実践するにあたり、長岡造形大学木匠塾を立ち上げた。
毎年木匠塾による行灯の制作を行うことで、
継続的に雁木通りの環境を整え、安全で魅力的な空間を目指していく。
この行灯は現地に設置し、地域の方に長く使ってもらうため、
電気代や電池交換が不要である太陽光発電を利用したものである。
対象地域の大町五丁目は、まちなか居住モデル候補地区として景観改善に取り組んでおり、
建物の外装基調色の推奨色と推奨配色例が示されている。
本研究の制作物は、それに即した色を選定した。
雁木家の建具が格子で装飾されている所が多く、景観に統一感を与えるため、
行灯にも格子を使用し、明かりが格子から漏れ出すよう設計した。
行灯が雁木通りを快適な歩行空間にすることを期待する。