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駿府城 復元模型制作

徳川家康が人生の最後を過ごした城
天野紫耀
学科・領域
建築・環境デザイン学科
コース
環境計画・保存コース
指導教員
平山 育男
卒業年度
2023年度

私の地元である静岡市の中心には駿府城公園という城の跡地がある。
この駿府城は徳川家康が人生の最後を過ごした城と言われている。しかし、過去に2度火事になっており、1635年には城は焼失し、詳細な図面は残らずまま、天守は再建されなかった。
もし駿府城が残っていたのなら、徳川家康に相応しい立派な城が今も建っていたかもしれない。
私はそんなことを思い、駿府城の復元を研究テーマに選んだ。

模型は1/75のサイズで制作し、半分を内部構造が見える軸組模型とした。そして、日本一面積が広いと言われている石垣の上に天守を建たせ、123階は10間×12間で四方に落縁や高欄が張り出す御殿風の造りになる。また、2階の上に腰屋根を追加し、3階の上には大きい入母屋が載る。6階と7階は同一平面規模で、最上階には高欄を設ける。この最上階は家康が隠居する場所だったため、とても豪華な空間になっており、富士山や駿河湾が見渡せたと言われている。

今回、駿府城の復元を行って、駿府城は壁が真壁になっており、柱が剥き出しになる、とても燃えやすい構造だということがわかった。過去に2回火事になっており、焼けて焼失したのも納得がいく。

そして、駿府城の模型を制作するのはとても困難で、これが実際のサイズになったらとてつもないお金と時間と労力がかかると思われる。しかし、駿府城が静岡のまちに再建できたら、今よりも活気あふれるまちになるであろう。静岡市も駿府城再建運動を行っており、私自身も静岡の者として駿府城の再建を強く望んでいる。

最後に、私の研究の大きなポイントは、内部の構造が可視化させたことである。駿府城の復元案や模型は他にも多くあるが、内部の構造や骨組みを見せる模型を作った点が私の作品だけとなる。

ぜひご覧になって下さい。