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Portanima

モニターを用いた現実と仮想の境界表現に関する研究
大藤 夏美
学科・領域
視覚デザイン学科
コース
表現デザインコース
指導教員
山本 信一
卒業年度
2024年度

Portanima

 

百年差一年、有宿於物之精霊。

凡百器物皆有精靈宿之。彼等視吾用器物。

付喪神徒誑人、不然也。

100年に1年たらぬ。ものに宿る精霊がいる。

全ての器物には、精霊が宿るという。彼らは、器物を使う私を見つめている。

付喪神は人を誑かすばかりなのか、いやそうではない。

 

 

 

 

Portal+Anima=Portanima

ポータル(門)とアニミズムの起源となる言葉Anima(アニマ)を融合させた言葉 Portanima(ポータニマ)

ブラウン管テレビに宿る付喪神が、姿形を変えながらテレビ画面と空間を自由に行き来する様子を描いた作品。

私は『モニターを用いた現実と仮想の境界表現に関する研究』として1年間この作品と向き合った。

映像は『窓』と例えられることがある。窓から外の景色を眺める様子が、モニターで映像を鑑賞する様子と重なるからだと私なりに考えている。

では、「モニターという窓から見ていた映像が、鑑賞者側へやってきたらどうなるのか?」という疑問から始まったのがこの研究だ。映像が画面から空間へ拡張され、また画面へ戻る時、モニターは『窓』から『門』へ変わるのではないかと考え、表現した作品である。