空隙の外
多様性を尊重することについての表現

学科・領域
美術・工芸学科
コース
美術表現コース
指導教員
岡谷 敦魚
卒業年度
2024年度
全ての個人には換えられないアイデンティティがありますが、同時に、他人のことは自分の目線からしか把握できず、よって他人のアイデンティティは正しく認識できているかどうかはわかりません。他人のことは自分の目線からしか把握することができないということを意識するからこそ、他人と関わるときにはちょっとした緊張感が生まれ、それが自分と他人との距離感を生む原因となっていると考えています。
社会の中で他人のアイデンティティを尊重しながら生きることとは、多様性や多面性を意識しながら、他人との複雑なバランスの中で小さな緊張感を持って生きることだと思います。
私の作品は、そうしたアイデンティティの固有性や多様性、またその多面性というテーマを、同じものが大量生産できる特徴をもつシルクスクリーンという一見相反した特徴を持つ技法を用いて表現しています。