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パブリックハウス ニューいな

ドキュメンタリー写真を通じた地域の魅力発信と新たなつながりの創出
宇田川紗登美
学科・領域
視覚デザイン学科
コース
伝達デザインコース
指導教員
池田 享史
卒業年度
2024年度

これは、とある田舎 長野県伊那市 の ディープな人との出会いを開拓していくドキュメンタリーです。

私は、地域に密着して写真を撮ることで、その写真によって地域内外の人々の交流を促す「地域循環型ドキュメンタリー写真」の研究に取り組んできました。地元の路地や商店街を中心に取材を重ね、その写真群で「ニューいな」という架空のパブを作りました。このパブ(作品)を通じて、新たな出会いやつながりが地域に生まれることを目指してきました。主な活動としては、写真集の制作と伊那市での写真展の開催に加え、タイトルロゴや写真展の広報物(ポストカード、SNS等)のグラフィックデザインや空間デザインも行いました。

今回の展示では、伊那市での写真展の一部を再現し、コンセプトであるパブの雰囲気を表現した空間を作り上げています。また現地での写真展の様子も併せてご紹介しています。

ごあいさつ

私はよく、カメラを持って街を散策する。 大学四年の春、久しぶりに地元へ帰り懐かしい景色のなかを歩いていると、昔はただ通り過ぎていた商店街や路地が気になりだした。毎日のように通っていた道なのに、私はそこにあるものを何も知らない。どこにでもあるようで、ない何かがあるのではないか。 一年かけて作品を作るなら、ここで撮りたいと思った。そして、街に入り込んで取材を始めた。まるで旅をするように、多くの景色や人々と出会った。外から見たら、よくある田舎の古い街並みに思えるかもしれない。しかしその内側は想像よりずっと鮮やかで、混沌とした世界が広がっている。 そこには色んな物語があった。

パブリックハウスという言葉がある。通称パブと呼ばれ、元々はイギリスで始まったものだ。 お酒や音楽、たわいもない話を楽しむ、皆が思いおもいに過ごせる地域のコミュニティの拠点である。 伊那市はまるで一つのパブリックハウスのようだと感じた。この研究では、伊那市のカオスに出会える場所として「ニューいな」というパブを作った。ここでは様々な人々が交差し、予想もつかない出会いが次々と生まれていく。

街と人々の濃いつながりを味わえるこのパブに、どうぞお気軽にお立ち寄りください。

 

12月の伊那市での写真展の様子

会場の様子 (すまいテラスいな)

 

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