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タンクが紡ぐ記憶と風景

地域と施工の交差点
海野紘汰
学科・領域
建築・環境デザイン学科
コース
建築・インテリアコース
指導教員
与那嶺 仁志
卒業年度
2024年度

建築の施工期間は、仮囲いや工事動線によって地域から断絶されている。私この断絶が地域が紡いできた記憶や風景を阻害し、時間軸を分断していると考えている。この分断は完成後の建築が愛される要素に大きく関わる。本設計では、この分断問題を地域の文化的象徴である石油タンクを施工の仮囲いとして活用することで、施工中の建築が地域とつながりを持ち、周囲の風景に溶け込むことを目指した。また、タンクや施工時のクレーンを完成後の建築の一部として残すことで、地域の記憶と時間軸を紡ぐ。更に施工動線を事前に建築計画に組み込むことで、建築の将来的な可変性をも確保するとも施工による時間軸が止まることを防ぐ。石油タンクを用いた施工と地域のあり方は地域の記憶と風景を維持し、愛される建築へとなっていくだろう。

スタジアム図面            大人数による移動をタンクの四つの巨大コアによって解決する。