MENU

花のある風景をつくる

花を用いたコミュニケーションデザインに関する研究
石黒桜和
学科・領域
建築・環境デザイン学科
コース
環境計画・保存コース
指導教員
福本 塁
卒業年度
2024年度

■ 花を贈ること
私は花を贈ることが好きである。相手を考えながら花を選び、完成した花束を見る、相手の喜んでくれる表情を見て私が幸せをもらう。花に惹かれた私は花屋でアルバイトを始め、花を選びワクワクした表情のお客さんと会話を行う。そこでは花を介したあたたかい会話がうまれ、贈る相手のことや暮らしのちょっとした出来事など、相手の生活が滲む会話が行われる。しかし花屋にいると、暮らしの中で花を選ぶハードルが高いことも感じる。そこで本研究では「花のある風景をつくる」ことを目的とし、コミュニケーションに着目した、屋台で花を贈る活動を行う。

▪️屋台の制作
花を贈るための屋台を製作する。作業するスペースを持ち、存在感があるもの。持ち運びやすく、扱いやすいもの。広げるバリエーションがたくさんあるものを制作する。

▪️花を贈る
屋台を広げ、通りかかる人に声をかける。花を選んでもらいラッピングをし、その間に会話を行う。まずは大学で1回、そして、地元のパン屋“パンとカジモト”で2回行った。

▪️結果
花を贈ることで相手の笑顔を一瞬で作ることができた。アンケート調査やSNSの反応によると、この活動は花の価値観を考えるきっかけになり、自分で花を選ぶ行動を起こした人もいた。3回の活動を行い、この活動のコミュニケーションのきっかけを作る要素も見つけることができた。花を贈るこの活動は私が幸せをもらえるものだと実感した。

▪️おわりに
地元で活動を実際に行うことは私の人生の大きな一歩になったと思う。地元はやはり特別でこれからも関わっていきたいと思うまちである。活動のサポートから、あたたかい反応、応援をしてくれる、まちの魅力をさらに実感した。また、無料で花を贈るこの活動だからこその、お金では得られない喜びをたくさん感じることができた。この喜びは私のこれからの原動力になり活動は続いていくのだと思う。