mas_
制作背景 『音声操作と、日本社会の距離感』
世界的には、Humane AI Pin や Rabbit R1 に代表されるように、音声操作を主軸としたAIデバイスや、スマートウォッチ・スマートグラスといった小型ウェアラブルデバイスの開発が進んでいる。一方で日本社会では、静けさや周囲への配慮、プライバシーを重視する文化が根強く、公共空間での常時音声操作は生活文化と齟齬を抱えている。電車内や職場、カフェなどの共有空間では、音声入力そのものが周囲の視線を集めやすく、使用をためらう要因となることも少なくない。その結果、音声操作を前提としたインターフェースは、日本社会において日常的な操作手段として定着しにくい状況にある。
コンセプト 『音声に頼らない、フリック入力デバイス』
本プロジェクトでは、音声操作を前提とする次世代のAIデバイスやウェアラブルデバイスに対し、日本語入力に適した文字入力デバイスを併用することを提案する。このデバイスは、既存の日本語入力文化であるフリック入力を採用することで、状況に応じて音声と文字を自然に使い分けられる操作体験を実現する。これにより、スマートフォンに依存することなく、次世代のデバイスをより素早く、より現実的に日常へ組み込むための入力インターフェースを提示する。
提供価値 『取り出さず、すばやく伝える』
「mas_」は、周りの目を気にすることなく、声を出さずに日本語での文字入力を可能にし、公共空間や静かな環境においても、スマートウォッチやスマートグラスへ素早く確実な操作体験をもたらす。フリック入力という既存の日本語入力文化を用いることで、見ずに操作できる直感性と、小型デバイスに適した入力効率を両立。スマートフォンを取り出すことなく情報へアクセスできる、新たな入力手段である。これにより、AIデバイスやスマートグラスといった次世代デバイスに対する、現実的で文化的に親和性の高い入力インフラを提示する。

