銀朱とは、黄みの強い赤色のこと。天然の赤色顔料である『真朱』に比べ、やや黄みがかった鮮やかな赤色をしている。朱丹に水銀と硫黄を混ぜあわせた物を焼いて造った人造の赤色顔料。銀朱の色名は『続日本紀』に記載があり、弥生から古墳時代にかけては、死者の葬祭には墳墓の内壁に朱を塗る施朱や、死者の鎮魂と再生を願って遺骨に朱を塗ることが行われていた。血の色を表すことから生命の再生を祈ったもので、水銀が含まれており防腐作用があるためでもある。
現在では『朱色』といえば、『銀朱』、洋名の『バーミリオン』を指し、『紅』や『緋』より更に黄みがかった赤のことをいう。朱肉の色、神社の赤も多くはこの『銀朱』の色である。
▼再生と祈りのダンスをする神社の人形。目があうとお辞儀してくれる
