地域ブランディング達成のためのVIデザインの研究
リモートワークの普及で働く場所に囚われることが少なくなってきた今、住む場所の自由度が高まっています。そこで、人口減少や高齢化に悩む地方自治体には「住み続ける場所」としての価値が求められてくると私は考えました。また、持続可能な街の実現のためには「観光に囚われないまちづくり」が鍵となってきます。この研究では、「VI(ビジュアル アイデンティティ)」を用いて「面」として住民に地域の価値を再認識させるデザインを制作しそこから「地域ブランディング」を達成することを目指しました。
<展示風景>
コンセプト
等 分 な まち
まちづくりの役割をを自治体と市民で等分し、上田市に魅力を感じてもらう接点を増やしていきます。
シティカラー
日本の伝統色を基調としながら、若い人にも目を向けた明るい色使いとなるよう工夫しました。
コピー
「晴れ」「健康」「ちょうどいい」の意味を込めタコピーにしました。
コミュニケーションシンボルのデザイン
上田市で親しまれている「六文銭」の「文」の形を等分し市の花である桜をモチーフとしたシンボルをデザインしました。タイプフェイスは、伝統を汲むデザインにするため明朝体をベースとし、パーツごとに等分されたデザインです。
地産地消推進シンボル
乱立していた地産地消関連のシンボルを統一し、コミュニケーションシンボルと親和性が取れることを図りました。そして、若い人へも地産地消を促すことを目指しています。
信州上田オリジナルフォント
市民も活用できるオリジナルフォント。各シンボルから、1ビジュアルへも活用でき上田市全体のトーンを揃えVIとしての展開性を担います。
まちづくりガイド
市民と一体でブランディングを進むためのガイドです。
デザインマニュアル
自治体がシンボルを展開し、視覚的にコミュニケーションを円滑に行えるようにするためのマニュアルです。また、推奨フォントではウェイト(書体の太さ)が豊富な書体を採用しました。文字のみでの情報整理を可能とします。