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地域文化に基づくお土産としてのイラストによるパッケージデザインの研究

「嵊州茗茶」のパッケージデザイン制作
金雅鈿
学科・領域
修士課程 視覚デザイン領域
コース
伝達デザインコース
指導教員
山本 敦
卒業年度
2022年度
■研究目的

本論では、日本の観光土産のパッケージデザインを事例として検討し、地域文化の要素をイラスト化する視覚表現の特徴について論じます。イラストによる視覚方法に関する考察を踏まえて、筆者の出身地の名産品である嵊州茶「嵊州茗茶」のパッケージデザインの制作を行います。お土産のコンセプトに始まり、地域文化との接続手法を応用することで、競合品との差別化を図ります。このパッケージデザインの制作意図を述べます。



■パッケージデザイン制作実践

地域文化とお茶のパッケージデザインを融合させることで、お茶のパッケージの文化的価値を高めるとともに、その地域独自の地域文化を消費者にアピールすることができ、より個性的にすることができます。この知見をもとに嵊州における「嵊州茗茶」のパッケージデザインを提案します。



■ロゴデザイン
モダンなフォント感を採用し、全体的にシンプルなデザインが特徴で、素朴さとおおらかさを感じさせるようにしました。

■コンセプト
「嵊州茶と越劇の融合」というコンセプトで目指したものは2つあります。ひとつは越劇との融合によるお茶の目新しさを表現し、販売層を拡大する。そしてもうひとつは、地域文化をより広く伝えることができます。



■提案一×「地域の要素を直接表現
越劇の最も代表的な視覚的要素は、演目です。役者や楽器などの舞台要素をデザインとして、反映させました。


■提案二×「全体から部分への洗練」
越劇の役者は水袖を使うことで、越劇の姿を水のような美しさを映し出します。 提案二は水を入れると茶葉も水の中で踊り、まるで役者のようなイメージで表現しています。


■提案三×「地域の要素を再構成」
越劇の伝統文様から要素を抽象化、再構成することで、新たな商品イメージをデザインしました。


■提案四×「物語をキャラクター化」
越劇は、伝説や神話を題材とした地域文化です。越劇のイメージをキャラクターで表現し、幅広い年齢層から理解してもらえるようにデザインしました。


展示風景