夜に見る夢
学科・領域
美術・工芸学科
コース
美術表現コース
指導教員
岡谷 敦魚
卒業年度
2023年度
私の作品は実際に見た夢の光景から、影響を受けて作られている。つまり、作品は見た夢の光景をそのまま描くのではなく、新たに夢の光景を創造している。
私の見る夢は大きく分けて2つある。一つ目は眩しい光の映像といった抽象的で感覚的な夢だ。この夢は、ただぼんやりと眺めている感じで、作品は水彩によるドローイングで表現している。水彩は色が混ざり合い、滲みが生まれることから予想外の色合いや形になることが多い。これは、自分の意志とは反して見せる「受動的」な、所謂、夢の感じに似ている。二つ目はプレイヤーの一人として自分が参加している夢だ。この夢は連続したストーリーがあり、自分は何かを選択しなければならない。でないと、物語が進まない。同様に、ボールペンを用いた作品の制作では、何をどう描くのか選択して作っている。これは、自分の意志でストーリーを進めていく「能動的」な夢の感じに似ていると言える。
作品の展示は、夜に見る夢の感じを表現した。夢は日常で見たものが変容してできている考えるため、どこか日常の間を感じるような空間を目指した。