自然への憧憬と彫刻する行為についての考察

学科・領域
修士課程 美術・工芸領域
指導教員
小林 花子
卒業年度
2024年度
Waveform.2024
私的な体験から生まれた自然への憧憬の念を探るための試み。
自然と呼ばれる存在と対峙した際に生まれる、曖昧な印象を制作の中で考え続けた。
私が人である以上踏み込む事のできない自然との隔たりの中に、私の関心の起点が生まれていると気づく事ができた。
しかし、踏み入ることができないとしている、その隔たりを越えて、ある種の彼らの世界のようなものに、触れる事ができた気になるときもある。
鬱蒼とした木々の間から覗かせる、一本の木に心動く。このジレンマのような感情はいまだに私の中に折り合いのつかない物として残る。
明確にすることのできない、自然への思いを彫刻として形におこす。