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3本釘の磔刑図

中世ヨーロッパのキリスト教美術 磔刑図の変遷に関する研究
山川 風花
学科・領域
美術・工芸学科
コース
美術・表現コース
指導教員
岡谷 敦魚
卒業年度
2020年度

「キリストの磔刑図」の謎として3本釘の磔刑図がある。元来、磔刑図は発生から暫くは両足に一本ずつの釘で固定する「4本釘」の磔刑図が主流であったが、ある時代を境に、両足を重ね一本の釘で固定する「3本釘」の表現が定着するようになる。

その変遷の理由を、数のシンボリズムから研究し考察した。

シンボリズムには「象徴主義」という意味があり、ある言葉やモチーフがそのままの意味だけではなく、比喩や神学的な別の意味を含んでいると解釈する傾向にあり、中世ヨーロッパの思想に深く根付いていた。

それは「数」であっても例外ではなく、特に神を表現するものとして数が最も適した象徴であると考えられていた。卒業論文「3本釘の磔刑図」2021