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アトピーモヤモヤ相談室

子どものアトピー性皮膚炎に対して悲観しすぎず、今後の付き合い方を伝える研究
佐伯好美
学科・領域
視覚デザイン学科
コース
伝達デザインコース
指導教員
徳久 達彦
卒業年度
2022年度

私は、子どものアトピー性皮膚炎に対して悲観してしまう親御さんの不安を取り除くwebコンテンツ「アトピーモヤモヤ相談室」を制作いたしました。web・動画共にエールホームクリニックの皮膚科の先生方にご監修いただきました。

作品概要

研究動機

1年間ずっと向き合うなら自分ごととして関心を持てるテーマにしたいと思い、アトピー性皮膚炎を題材にしました。

取材を経て

もうよく覚えていませんが、最初は「アトピー性皮膚炎に悩む患者さんの生活を手助けするものを作るのかな〜」くらいの考えだった気がします。先行事例が山ほどあるのにどうするつもりだったのでしょうか。

皮膚科の先生方の取材を経て、「患者さん自身よりそのご家族が過剰に不安になってしまうケースが多い」という問題点が話題になりました。私は、自分ごととしてアトピー性皮膚炎という題材を選んだため「焦点を当てるべきは患者さん自身だ」という先入観がありました。しかし、この問題点のお話を聞いている時に、患者さんのご家族が抱く不安というものが非常に気になりました。

また、既存のアトピー性皮膚炎に関するwebコンテンツを調べたところ、患者さん自身に向けたものはたくさん見つかりましたが、そのご家族に向けたものはなかなか見つかりませんでした。

そこで、私は親御さんの不安な気持ちを取り除くものを作りたいと考えました。

作品について

この作品のターゲットは、幼児〜小学生の子どもを持つ親御さんです。
動画は、忙しい親御さんがスマートフォンで見ることを考えて一本につき1分弱の短い内容にまとめたものを10本制作しました。この作品の目的は、アトピー性皮膚炎の教科書の役割を果たすことではなくあくまで「親御さんが不安から抱いてしまう疑問のお答えする」ということです。あまり多くの情報を盛りすぎないことを意識しました。

動画で取り扱うテーマは、取材でよく尋ねられる質問として挙がったものを中心に選びました。
動画1本につき一度構成を決めてから皮膚科の先生にご確認いただきました。その際に一番ご指摘いただいたのは、「この作品を見た人が不安になるような断定的な言い方を避けてほしい」ということです。作品の目的自体が「見た人の不安を和らげる」というものなので、いただいたご指摘をもとに動画内での言葉の言い回しには特に気をつけました。

動画全10本はこちらからご覧いただけます。

webサイトは、動画にたどり着くための入口の一つとして制作しました。
初めて見る人にどういう内容を取り扱うコンテンツなのかを伝えるのが主な目的です。

webサイトはこちらからご覧いただけます。

見てほしい人に届けるために

エールホームクリニック内に、チラシとポスターを設置させていただきました。
また、エールホームクリニックのホームページ内にて、「お知らせ」として作品を紹介していただきました。

該当記事はこちらからご覧いただけます。

最後に

この制作を通して、私自身もアトピー性皮膚炎についての理解が深まり、今後の向き合い方について少し気楽に考えられるようになったと感じています。流石に「完全に気にしない」という境地に達する日は一生来ないと思いますが、「自分がしんどくない」という状態を目標として日々の治療に励みたいです。

制作物をご監修いただいた先生方をはじめとする関係者の皆様、お忙しいところご協力いただき誠にありがとうございました。