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こともっと

見方と言葉の道しるべ
金井 彩月
学科・領域
視覚デザイン学科
コース
伝達デザインコース
指導教員
徳久 達彦
卒業年度
2022年度

多くの子どもが自分なりの表現やアイデアをのびのびと楽しめるように。
子どもが描いた絵について、大人とお話しするカードツールを提案しました。

 

研究動機


私は高校生の頃に、小学校のボランティアチューターで図工の授業のお手伝いをした経験があります。
その際に、「鼻や目の描き方はこの形じゃなきゃいけませんよ」「背景から先に描いてはいけません」という先生の言葉や子どもの「先生、これ描いてもいいですか?」「先生、ここに描いた方が評価高いですか?」という言葉を多く耳にしました。

「この子は本当にこの絵が描きたかったのかな」
「先生の許可がないと次を描くこともできない」
この現状を知って途方もなく悲しく感じました。表現は評価されるためにあるのか?正解のない表現の授業とは、どう捉えるべきなのか?という疑問を持つようになりました。

表現や自分でモノを生み出す行動において、描写力ではない絵の付加価値が与えられたら、評価や上手い下手なんか気にせず、もっと純粋に楽しめるようになるのではないかと考えました。

 

リサーチ


子どもが絵を嫌いになってしまう多くの原因が大人に言われた言葉で傷ついたことがあるということ。
大人側としても、良かれと思っていった言葉で傷つけてしまった。絵に対してどう言っていいのかわからない。という悩みを抱えていることがわかりました。

描いてきた絵に対して接する時間が少なく、知らないことが根本の原因なのではないかと考え、見方や接し方そのものを知ることで、子どもの絵に対する大人の意識は変わっていくのではないかと仮説を立てました。

 

作品について


こともっとは、絵についてもっと『知る・聞く・わかる』機会をつくります。

インタビュー式のカード・声かけに迷った時や絵を見るときのヒントになる豆知識カードがお話しのサポートをしてくれます。子どもは描いた絵について教え、大人はその絵に込められた思いを知りながらいいなと思ったところを言葉に出して伝えます。

 

検証


7組の親子にご協力いただき、実際に遊んでもらった様子を映像にまとめました。

 

まとめ


 

展示風景


 

この作品を通して、子どもの可能性をもっと広げられますように。