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失われた自然(じねん)の行方

現代版自然の概念構築の試み
栗林優花
学科・領域
建築・環境デザイン学科
コース
環境計画・保存コース
指導教員
福本 塁
卒業年度
2022年度

自然とは?


突然ですがみなさん。
「自然」という字をなんと読みますか?
「しぜん」と「じねん」
という読み方があります。
そしてこの二つ、実は考え方が違います。
でも、どうして違うのでしょうか?
例えば昔の暮らしの中の「水を汲む」「火を焚く」という動作にも、
(じねん)という考えは根付いています。
今でいう「自然(しぜん)」ともっと一緒に暮らしている感じ・・・?

一方現代の暮らしは、「蛇口をひねる」「スイッチを押す」それだけで水も出るし火も点きます。
暮らしが便利になっていく中で、「自然(じねん)」を意識せず暮らせるようになりました。
そして、「自然(しぜん)」の方がよく意識されるようになりました。

まるで「自然(じねん)」は失われたみたい。
でも、本当に失われたの?
そう思ったことがこの研究の始まり。

 

研究調査奮闘


暮らしは確かに変化したけど、「自然(じねん)」って、探せばどこかにあるんじゃない?
まずは現代を生きる私自身の暮らしの中にある「自然(じねん)」を探してみることにしました。

実際の記録(総集)

 

「自然(じねん)」の実態


記録その他調査等の結果から、現代版「自然(じねん)」の糸口を探った結果、
「自然(じねん)」は生活の中にある
「自然(じねん)」は意識しやすいものではない
日常生活にあっても意識しにくいからこそ、「自然(じねん)はどこへ行ったんだろう?」と、
探すことさえ難しくなってしまったことがわかります。

 

現代版自然(じねん)に迫る


「自然(じねん)」を感じる共通点には「一体感」という感覚がありました。
一体感には「何と何の」「私と何かの」という二つ以上の対象がありますが、
この「○と○」の境界を曖昧にするものがあるから、「一体感」は得られます。
そしてこの境界(バウンダリー)の間にあるもの、曖昧にするものを
「バウンダリーオブジェクト」と言います。
「自然(じねん)」のカギはこの「バウンダリーオブジェクト」にあるということがわかりました。

 

現代で「自然(じねん)」とどう向き合う


私たちが暮らすまちの中に、どんなバウンダリーオブジェクトがあれば、
人と、まちと、暮らしと、一体でいられるのだろう?
パタンとして挙げてみます。

私が考える場面(パタン)

 

求!自然


最後に、みなさんにお聞きしたいです。
みなさんの好きなこと、暮らしの中に、「自然(じねん)」はありますか?
【学生へのメッセージフォーム】から、ぜひ!教えてください。

私が考えるパタンのある、思い浮かんだまちの風景