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ケアデザイン

今日における介護問題に対するデザイン提案
北林空
学科・領域
視覚デザイン学科
コース
伝達デザインコース
指導教員
山本 敦
卒業年度
2022年度
私は介護に携わる友人から介護について話を聞く機会があり、そこで介護をする側にも受ける側にも様々な問題があることを知りました。それらをデザインで解決したいと考え、研究のテーマとしました。施設介護問題向けと在宅介護向けの二種の制作物を作りました。

一つ目の介護施設での問題の研究を進める上で、介護施設を運営している至誠会さんと話し合いをし「転倒・転落問題」という大きな問題を抱えていることを知りました。転倒・転落問題とは、車椅子利用者の方が一人でベッドから降りる際に転んで怪我をしてしまうことで、いくつもの防止対策をされているのですが依然事故は減らないままです。
防止策の一つ、「重量感知マット」は重量がかかるとナースコールが鳴るマットで、それをベッドの横に置くことで事故を未然に防ぐものですが、このマットにはデザインがされておらず無機質で、被介護者の方が不審に思ってマットを避けてしまう問題があります。

マットに関する事故要因に着目して、被介護者の方が安心して踏めるようなマットのデザインを制作しました。足を置くものという意味を持たせたデザイン、部屋の中に調和する絨毯のようなデザインの二つの方向性からアプローチをしました。

二つ目は、自宅介護の中で「初めて介護をする時、何からすればいいのか分からない」という悩みがあることを知りました。そこで初めて介護をする人に向けて、介護の基本を知ることができるマニュアル本の制作を考えました。

従来のマニュアル本は文字だけのものが多く視覚的に見づらかった問題を受け、アイコンやイラストレーションを用いて介護内容が分かりやすいマニュアル本の制作をしました。