MENU

インフォーマルコミュニケーションを主軸とした小規模な対話の場の効果の検証

-新潟県長岡市で実施した小規模な対話の場に参加した参加者の口述情報の分析から
佐々木 茉歩
学科・領域
修士課程 イノベーションデザイン領域
指導教員
板垣 順平
卒業年度
2023年度


大学院生としてデザインの知見を学びながら研究を行い、その成果を長岡市地域おこし協力隊の活動に生かして地域で自分のやりたいことを実践しながら地域課題の解決に繋げていく『長岡市×長岡造形大学大学院イノベーター育成プログラム(いのプロ)』の3期生です。

 本研究は、自ら企画・運営をしている小規模な対話の場(コミュニティカフェ)を研究対象としています。このような地域の場に来続ける要因は何か、人々が「場に受け入れられた」と感じる要因は何かを、参加者の初参加時の口述情報から分析しました。

分析の結果、筆者や他の参加者との関係が十分に構築できているとは限らない初参加時の段階において、対話のなかで「自己開示」が行われたことを、本研究の結論としています。この「自己開示」を促した要因として、「ネガティブな内容」と「ポジティブな内容」が入り混じる対話の流れができたことが考えられます。インフォーマルコミュニケーションのような非形式的な対話を主軸とした効果として、参加者の対話に対する返報性(他人に話しづらいような話題でも他の参加者が話すと自分自身も話してみようと思う状態になること)が促されたことや、心理的に安全な状態ができたということが示されました。