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エビマア

魚+人鳥=アマビエ…エビマア
藤井 薫
学科・領域
美術・工芸学科
コース
美術表現コース
指導教員
小林 花子
卒業年度
2022年度



私はキメラ的な生物たちの「あまり」がどうなったのか気になってしまう。例えば人魚なら「人間の足」と「魚の頭」はどこへいったのか。そして今回、新型コロナウイルスの流行に伴い存在が増えたアマビエの「あまり」について考え、この子たちが生まれた。









大きい子は小島の上で座り、ガラスの壁の先にいる子たちを見ている。


小さい子は自動販売機の上でガラスの向こうを見ている。


隙間にいる子は上の子を見ている。


遠くにいる子は離れた場所で空を見ている。




アマビエは新型コロナウイルスが猛威をふるう中、疫病退散のご利益があるとして多くの人から認知された。そして沢山の人々によって描かれたりグッズ等が作られ、様々なアマビエの存在が増えた。そんなアマビエは半人半魚の妖怪とされている。しかし私はアマビエの嘴がペンギンの嘴のようだと感じ、頭は人間ではなくペンギンではないかと思うのだ。その為アマビエは顔がペンギン、体は魚の姿をしていると想定し、「アマビエのあまり」として顔が魚、体がペンギンの姿で制作した。



コロナ禍で緊急事態宣言により人々は外出の自粛や、学校が休校になったりと多くの施設が制限されていた。それにより離れた場所に住んでいたり、お互いが見える場所にいたとしても会いに行くことが出来ない状況が続いたと感じる。アマビエはそんな時期に人々から疫病退散の願掛けとして支持されていたことから、展示ではそういった会えるけど会いに行けない人々の心情を表そうと考えた。





H90× W40× D60cm (大きい子)



H17× W32× D22cm (小さい子)



H55× W27× D33cm (隙間にいる子)



H26× W36× D67cm (遠くにいる子)