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opposite voids

一枚の扉を通して空間の認識を拡張させるサウンドインスタレーション
長沢匡玖
学科・領域
視覚デザイン学科
コース
表現デザインコース
指導教員
徳久 達彦
卒業年度
2021年度

空間の中に立つ大きな扉
扉の前に立つ時にだけ、扉から音が聞こえる

カタカタ、ギィギィ、カチッカチッ
扉の向こうは誰かの部屋だろうか
扉の前から離れると、音は聞こえなくなった

今度は扉の向こう側へ回り込んでみる
すると、また扉から音が聞こえてくる

ゴウゴウ、ザァザァ、ビュービュー
扉の向こうは屋外のようだ

1枚の扉から音が聞こえる
扉の面によって聞こえてくる音が違う
この体験から鑑賞者は、そこに存在しないはずの扉の向こう側
誰かの部屋やキッチン、荒れた天気の外、車が走る道路、それぞれの景色を想像する

扉は、音の反射板としての役割だけでなく
鑑賞者の頭の中にある 扉の向こう側の景色を想像させることで
見えない空間と鑑賞者の認識を繋ぐインターフェースとして作用する
扉を境界として、空所は向かい合う

 

研究テーマ:単一指向性スピーカーを用いた音響体験の表現研究
徳久研_183089_長沢匡玖